Conn/Multi-Vider&Five Hundred
皆さんこんにちは!
さて、本日お話をさせて頂くのは写真のエフェクターなのですが、こちらは管楽器用のオクターバーなんですね。しかも1967年に発売されたというから驚きです。そして写真の専用アンプも同時に発売されていたという…。
1967年と申しますと、第1回モンタレー・ポップ・フェスティバルが開催された年であり、ビートルズが実験的アルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」を発表、ピンクフロイドやドアーズがデビューし、クラプトンはクリームにいた時代です。
確かにこの頃からロックやジャズは、より実験的な音楽の方向に流れがシフトして行くイメージはあります。
それに伴いギタリストが使用するエフェクターもそれまでのファズやワウやブースターといったシンプルなものから、時代の先端を行くギタリストはShin-ei/Uni Vibeの様な揺らし系や、Binson/ECHOREC、Maestro/Echoplexの様なディレイ、空間系を使用し始めるわけですね。
ただ私のイメージからしますと、オクターバーというものはColorsound/Octividerが最初であり(違ったらごめんなさい)70年代に登場する感じなんです。やはりオクターバーと言えばジェフベック…そんなイメージですね。
ところがこのConn/Multi-Viderは67年にすでに発売されており、しかも以下のリンクを観ればおわかりいただけると思いますが、非常に優秀で細かいコントロールが可能となっています。
特に管楽器用というのが凄いわけで、以下リンクのマニュアルをご覧いただいてもおわかりの様に、マウスピースに専用のピックアップを取付けるという超本格的なものです。
https://www.saxophone.org/museum/publications/id/328
そして専用のアンプには当時のギターアンプと同様リバーブとトレモロが付いているのですが、開発者の方々は一体どんなサウンドをイメージしてこの製品を作ったのか…。
ただ、管楽器を本気でエレクトリック化したいというメーカーの思いは、このエフェクター本体を触ってみればヒシヒシと伝わってきます。
残念ながら管楽器のエレクトリック化はギターの様にはいかなかった様で、需要があまりなかったのでしょうか?現在となっては超レアなエフェクター&アンプで知る人ぞ知るになってしまった様です。
当然私もこの製品は初めて見ましたし、初めて知った次第です(お客様から修理でお預かりしております)。
いやあ、やはり世の中深い深い。まだまだ知らないことばかりですね💦
そんなわけで本日はではまた!
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