BOOROCKS/DUSH DS-1 Distortion
皆さんこんにちは!
ディストーションという呼び名がいつ頃から使われる様になったのか?70年代にMXRディストーション・プラスが登場しましたが、おそらくはそこからで、ただディストーション・プラスは実際は現在私たちがイメージする“ディストーション”ではないですね。
もっとザラついたむしろファズと呼んでも良い歪み感であり、その後オーバードライブとして発売される製品の様な短めなサスティーンで、ローエンドも特に強く出るわけではありません。
では、いつ頃から私たちがイメージする“ディストーション”のサウンドが生まれたのかと考えますと、やはりBOSS DS-1の存在が浮かび上がって来ます。
60年代は明らかに人工的に歪ませた過激な音が流行りましたが、70年代はハードロック全盛となりますので、マーシャル+ブースター的なサウンドが流行し始めます。
よって当時はMaxonからもD&S(ディストーション&サスティナー)やD&SⅡといったファズから進化したがファズほど過激でない、よりアンプライクなゲインの製品が登場していますね。
BOSS DS-1に関してはまさにハイゲイン、ロングサスティーン、重厚なローエンドといった、本来ならセパレートのチューブアンプをフルアップにして鳴らさないと出ないサウンドを全てエフェクターで人工的に作ったわけで、やはり当時の日本の開発者の方々は凄いんですが、逆に言えば大きくて重いチューブアンプがいらなくなった、あるいは自宅の安いソリッドステートアンプでも迫力あるサウンドが出る。という日本の住宅事情から考えると願ってもない相乗効果が生まれたことは間違いなさそうです。
そしてそれがその後“ディストーション”という歪みのジャンルになっていくわけですが。
さて、それから40年近くの時が経ち、その様なディストーションと呼ばれるエフェクターも進化に進化を重ねて、近年では原点に戻ってギターやアンプの良さを損なわない、より考えられた製品の登場が目立ちます。
コチラのBOOROCKSのディストーションもそうですが、コンプレッションが強く、作られたローエンドが出てくる昔のマルチエフェクター的な歪み感ではなく、ゲイン自体もそう高くないのが特徴で、弾き手の右手のニュアンスに非常に敏感です。
またGのVolを絞った時、やさしく弾いた時の倍音成分もとても心地よく、ピックアップセレクトもその違いや良さがはっきりわかりますね。
ダイナミックレンジの広さ、レスポンスの早さ、ピッキングの強弱のニュアンスの表現、そしてローノイズというのは、現在ハンドメイド系ではある意味常識となっている部分ですが、それに加えてこちらの製品の場合特筆出来るのが、「チューブアンプのギリギリの音圧感」が再現されていること、そして70年代的な枯れた感じのヴィンテージライクなサウンドがあげられるでしょう。
実際に弾いていると何時間でも弾いていられる疲れないサウンドとデザインも特徴的です。
【BOOROCKS】DUSH DS-1 Distortion 税込29,800円
https://tokyo-effector.jp/archives/effector/distortion/768
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