エフェクターボード作成 -特殊組み込み編-

当店ではエフェクターボードの作成も承ります。

Temple Audio Design のボードで作成をご希望されるお客様が多いですが、

もちろん他のボードでの作成もOKです。

また、当店ならではのサービスとして、

オリジナルパッチケーブル作成、特殊DCケーブル作成、DCケーブル長さ調整などケーブル類の細かいオーダーはもちろん、

オリジナルジャンクションBOX作成や、エフェクターのモディファイも合わせた作業を承ります。

 

今回ご紹介する事例は、Temple Audio Designのエフェクターボードに、

特殊な内容としては、電源ケーブル用の穴あけ加工と、分岐用DCケーブル作成、DCケーブル長さ調整、Line6 HX Stomp卓上作業用のベース台を作成しました。

 

一番特徴的なのは電源ケーブルの穴あけ加工でした。

Temple Audio ならではのサイドプレートのスペースを利用し、新しく鉄板からプレートを作り、

電源ケーブルがボードからストレートに排出されるようにしました。

セッティングの手間の軽減や、ボード自体のルックスもスタイリッシュに仕上がりました。

また、電源ケーブルは付属のストレートプラグのものからL型プラグのものに変更し、

ボード裏側の省スペース化と同時に、ボードの側面でプラグをおさえこみ、抜け防止にもなっています。

プレート側でもコネクターでケーブルをがっちり噛ませてあり、ボード内部で電源ケーブルが動くこともありません。

 

電源関係といえば、今回のパワーサプライのstrymon Zuma R300 は、5口の電源ポートがありますが、

電源が必要なエフェクターは6つ、そして使用した電源ポートは4口です。

実はかなり特殊な内訳となっていて、

1 : HX STOMP

2 : HX STOMP

3 : MC6 (MIDIコントローラー)

4 : アナログエフェクター4つ

以上の内容となっています。

まずHX STOMPですが、本来Zuma R300の1口からの供給可能電流は500mAで、

1口ではHX STOMPの要求仕様を満たしませんが、2口から電流を取り、動作するようにしています。

※1000mAでも要求仕様には足りませんが、動作チェックを行っても問題がなく、お客様ともご相談の上この方法での給電となっております。

そしてHX STOMPを除く唯一のデジタル系のMIDIコントローラーは単一での電源供給。

電流量的にはまだまだ余裕があるので、将来的にここにさらにデジタル系のエフェクターを増設することも可能です。

最後にアナログエフェクターを全て接続し、電源ポートに余裕を持たせることが可能になりました。

アナログエフェクターは電流量が総じて少なく、ノイズの問題も起きにくいのでパラレル接続はおすすめです。

※実際にテストし、ノイズなどの問題がないことを確認した上で作業しています。

MIDIコントローラー以外は専用のDCケーブルを作成したので、すべて長さはジャストサイズで、

MIDIコントローラーについてもどうせなのでジャストのDCケーブルにしてあります。

パッチケーブルは長さがばっちりでも、DCケーブルは汎用品でサイズが中途半端になるのはエフェクトボードでありがちですが、

当店にご依頼いただけましたら、すべて適切な長さに合わせることが可能です。

 

そしてTemple Audio を使用する場合でも定番となっているのが、サイドのジャックモジュールです。

ジャンクションBOXのスペースを設けなくても、省スペースかつスタイリッシュにプラグの入出力の管理が可能です。

現場にボードを持ち込んで、プラグと電源をインプットし、すぐにセッティング完了!となり、

まるで1台のマルチエフェクターのようにエフェクトボードをセッティングできるので非常に快適です。

Temple Audio に限らず、エフェクトボードを作成するなら、ジャンクションBOXはおすすめです。

当店オリジナルジャンクションBOXの作成も承ります。

ジャックの位置や、バッファー/ブースター機能、センドリターン機能など、ボードの設計とお客様のご希望に合わせたカスタマイズが可能です。

そして、オマケで作成したのがHT STOMP用の卓上作業用ベース台。

ワンタッチで何度でも取り外しができ、何度も取り外しても保持力が落ちないTemple Audio ならではの利点として、

PCと連動するエフェクターを気軽に取り外せる点があると思います。

卓上で作業する際に、エフェクター裏側に取り付けられたクイックリリースプレートのビスが付いた状態でも安定して作業できるように台座を作成しました。

設置すると手前側にスラントするのが地味なこだわりです。

オマケとなりますが、お客様に喜んでいただけますと幸いです。

 

エフェクターボード作成、承りますので、まずはお気軽にご相談ください。