320design/Brown Feather 「ディストーションについてのお話」

皆さんこんにちは!

 

いやあ雪です。しかも東京は10数年ぶりの大雪警報でパウダースノーが強風で吹き上がっており、ここ六本木も人影がまばらですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

 

そんなわけで本日はちょっとディストーションのお話などを。

元々ディストーションという言葉が使われ始めたのは70年代初期に発売されたMXRのdistortion+からだそうで、60年代にはなかったそうです。それまでの歪み系エフェクターというのはファズだけであり、またはアンプの歪みをより増幅させるブースターしか存在しませんでした。

ただ、スクリプト(筆記体)ロゴ時のdistortion+をご存知の方はお解りの様に、あれは我々が想像するディストーションというエフェクターとは少しニュアンスが違い、歪みの質はファズ寄りな、むしろオーバードライブに近いニュアンスです。

 

ではいつからディストーションというエフェクターが出て来たか…と申しますより、そもそもディストーションとは何か?と考えますと以下が参考になります。

 

「オーバードライブ (overdrive) がアンプの状態を指した言葉なのに対し、ディストーション (distortion) は「歪み」そのものの意味の言葉である。

同じく歪みを得る目的のエフェクターである「ファズ」「オーバードライブ」との分類で明確な範囲決め・定義はあいまいである。まず旧来の粗野で原始的な音色の「ファズ」とは差別化し、その中で比較的マイルドで柔らかい音色が出せる方を「オーバードライブ」、より荒々しく硬質で深い歪みまで達することができる方を「ディストーション」と名づける傾向はあると思われる。」

http://ja.wikipedia.org/wiki/ディストーション_(音響機器)

 

うん確かにそんな感じはしますね。

 

でもそれでも少し曖昧です。これはあくまで個人的な見解ですが、私的にディストーションとは何かと答えるとしたら以下となります。

 

「日本製のBOSSやMaxonがポピュラーにしたソリッドステートアンプでスタック・チューブアンプがドライブした音を擬似的に作るエフェクター」

 

さらに付け加えますと

 

「一般的にファズは歪みすぎる汚い音、オーバードライブはあまり歪まないクランチサウンド、ブースターはチューブアンプ本体の歪みの補佐役、そしてディストーションはクリーンなアンプでも完全に歪んだ音が出せるプリアンプ的なもの」

 

そうではないとお考えの方には申し訳ございませんm(_ _)m

 

ここで申し上げたいポイントが2点あります。

 

なぜ日本製が最初だったのか?が1点。

それはおそらく使用環境の問題ではないかと。まず70年代当時、スタック・チューブアンプを実際に使える人、所有していた人はプロもしくはそういった仕事をされていた方、あるいは相当なお金持ちの方に限られたと思います。しかもフルアップで鳴らせる環境なんてそう滅多にありません。

比較的小音量で安価なトランジスタ(ソリッドステート)アンプでもそれらしい音が作れる様に当時の優秀なメーカーの方々が考えられたのではないでしょうか?そのバックグラウンドには日本の住宅事情というのも関わっていたと思います。またプロの方々も重い器材群から解放されるという合理性もあったかと。

 

そして第2点ですが、ディストーションはクリーンなアンプでも完全に歪んだサウンドが得られます。この場合、重要なのが低域の迫力ということになります。もちろんファズでも低域がこれでもかと出るものもありますが、ディストーションに関しては先ほども申しました通り、当時流行の(というか普遍的な)某ブリティッシュ・スタック・チューブアンプがドライブした音を擬似的に作るエフェクターでありますので、若干ニュアンスが違います。

そして当然、音も伸びなければなりません。現在よく使われる“コンプレッション”という言葉がありますが、まさにそれでコンプがきつめに掛かりサスティーンが長いのも特徴でしょう。

 

以上が私が考えますところのディストーションと呼ばれるジャンルの印象です。

 

そして、このディストーションというジャンルは後に名器RATを産み出し、様々に進化していくわけですが、2010年代の現在、私どもがおすすめするものとしてこちらの写真

「320design/Brown Feather」があげられます。

 

ハンドメイド系エフェクターにお詳しい方であれば、320designさんの人気はもちろんご存知かと思われますが、こちらに関しては初期のEVHが出していたギリギリ限界飛ぶ寸前のアンプの悲鳴の様な、しかも聴いていて耳に痛くない飽和感を併せ持つディストーションサウンド。現在ではブラウンサウンドという言葉で表現されている音を意識して作られています。

 

しかも肝心なのが、EVHをリスペクトする国内某大物ギタリストのテック関係者たちが製造に関わっている点。数万人キャパのステージで実際にこちらが使用されている点です。

細かいサウンドに関するご説明を私がしますより、一度是非お試し下さい。現時点で私どもが自信を持っておすすめ出来るブティック・ハンドメイド・ディストーションです。

 

では、話が長くなりましたが今回はここまで。

皆さん雪にはどうぞお気をつけ下さい。宜しくお願いします。

ではまた!

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